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「ウィズコロナ&アフターコロナにおける患者活動の在り方について」がんアドボケートセミナー報告

掲載日:2022年3月9日 16時58分

 がんサバイバー・クラブと一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトは2月20日、オンライン研修会「がんアドボケートセミナー」(ドリームキャッチャー養成講座第11期)を開催した。自分が抱くがん医療への夢(マイ・オンコロジー・ドリーム)の実現をめざすとともに、ほかの患者さんたちを支援するドリームキャッチャーを育成することが目的。「何か活動を起こしたい」と考えている患者さんや支援者、患者会の方たち約30人が講演に耳を傾け、意見を交わした。
(文=日本対がん協会・今井清満)

 

明確なインパクトを見つけることが重要

日本対がん協会と国内外の講師をオンラインで結んでセミナーがおこなわれた

 セミナーでは、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの上野直人教授が「患者力」をテーマに講演した。上野教授は「単に患者の声を代弁するということではなく、自分たちの活動のどこに重点を置くのか、自己実現なのか、患者支援なのか、お金を集めてリサーチをするのか、国の方針を変えさせていくのか、みなさんが考えて多くの人にインパクトを与える必要がある」と述べ、患者会の使命やビジョン(理想的な未来像)を引き出すために、明確なインパクトを見つけることが重要であり、将来の展望をもって活動することも大切だとした。

 続いて、今回のテーマである「ウィズコロナ&アフターコロナにおける患者活動の在り方について」を受け、一般社団法人食道がんサバイバーズシェアリングス代表理事の高木健二郎さんが「これからの時代に求められる患者活動について」と題して講演。同講座の第9期に参加後、コロナ禍の中で食道がん患者の支援団体を設立した経緯と、オンラインによる交流会や啓発イベントの開催、患者の立場から日本食道学会に加わり、医療者へ声を届ける取り組みを紹介した。そのうえで「自分たちが何をしたいのか、はっきりわかったうえで活動を」と参加者にアドバイスした。

 「医療者が求める患者活動について」との題で講演した、虎の門病院臨床腫瘍科部長の三浦裕司医師は、臨床現場で感じていることを紹介しながら、「どのようなことに困っていたのか、どのようなことに助けられたのか、患者本人も発信してほしい」と呼びかけた。


患者が自分らしく生きるとは、どういうことなのか

 参加者からは、患者会の活動を広げるうえで、どうのようにしたら医療者の協力が得られるかという質問が出た。三浦医師は「病気や患者に積極的にかかわっている医師とコミュニケーションを図り、お互いを知ることから信頼も生まれる」と助言。上野教授は「コミュニケーションはもちろん、活動のメインをどこに置いているか、科学的根拠に基づいた活動なのかといった患者会のスタンスを示してもらえないと動けない」と医療者側の考えを語った。一方、高木さんは、医療者が患者同士の交流会を開いて患者会の設立を促し、意見・助言をもらいながら食がんリングスを立ち上げた経緯を紹介しながら、「信頼を崩さないよう発言、活動には注意している」とも述べた。

セミナーには多くの患者会関係者が参加し、意見が交わされた 

 患者が自分らしく生きるとは、どういうことなのかとの質問には、上野教授は「個人レベルで、自分自身の価値観を理解している人は自分らしく生きているように感じるが、価値観がはっきりしてない、あるいは、どう人生をまっとうするかという考えが見えていない人は病気に振り回されている感がある」と経験をもとに語った。高木さんは「食道がんになってから7年間、がん患者の方と話したことがなかったが、初めて話した時に相手のがんに対する思いに驚かされた。新しいことに向いていけることが必要だと思う」と話した。

 その後、「今だからできる患者(会)活動と問題解決に向けて」とのテーマで参加者による意見交換の場が設けられ、活発な議論がおこなわれた。

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