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7月21日 こんなところに的場さん

掲載日:2018年7月23日 10時46分

垣添忠生の全国縦断がんサバイバー支援ウォーク 一言ブログ 7月21日





 今日は午前9時にニセコ比羅夫のホテルを出発。東京から昨晩着いた日本対がん協会の中村智志が同行しました。
 羊蹄山のふもとを歩き、リゾート地として知られる留寿都(るすつ)村まで行きます。空は薄曇り。10分か20分ぐらいでしょうか、羊蹄山が気まぐれに顔(頂上)を出してくれました。手前には蕎麦畑が広がり、白い花が咲いています。
 オオイタドリ、フキ、ヒメジョオン、ウルシ、トラノオ(紫色)、レンゲといった自生の植物たち。薄紫色の花を咲かせたジャガイモの畑、麦畑、トウモロコシ畑、牧場など北海道らしい風景が続きます。

 こじんまりしたニセコの街に入ると、チーズケーキがおいしそうな(空想ですが)珈琲店など、ちょっと寄りたくなる店がちらほらとあります。ただ、今日は珍しく、私のアシスタントの森田幸子が昼食を取る店を予約しているので、すべて素通りです。

 2人で道の駅ニセコビュープラザの屋外のベンチで一休みしていたときのことです。
 突然、目の前に、カットされた赤肉メロンが差し出されました。驚いて顔を上げると、的場美希さんの笑顔が飛び込んできました。
「ありゃまあ、どうしたの?」
 少し間の抜けた応対をすると、
「出張を兼ねて北海道に帰っていたんです」

 的場さんは、オックスフォード大学出版局の日本支部長として、11種類の学会誌を英文で出しています。その一つ、「Japanese Journal of Clinical Oncology」の編集長を今年の春先まで私が務めていた関係で、20年来の仕事相手であり、また飲み友達でもあります。
 北海道生まれとは知っていましたが、それにしても、こんなところで会うとは? 隣にいる男性は、的場さんのいとこで、松田健次さんとおっしゃる小樽在住の方です。
 どうやら、的場さんが私のアシスタントの森田幸子と連絡を取り、ルートを聞いていたようです。ランチを取る店「ヴェルドゥーラ」にサプライズで登場するはずだったのが、店が思いのほか遠く到着が遅れていたため、車で探したとのことでした。異例の予約には、そんな仕掛けがあったのですね。

 疲れた体にメロンの甘みが染みいりました。松田さんがリュックを車に積んでくれました。感謝です。そして、的場さんも交えた3人でヴェルドゥーラまで歩きました。
 店は木造の一軒家で、マスターが1人で切り盛りしていました。化学調味料を使わず丁寧に作りこんでいるキーマカレーは絶品でした。
 松田さんのお母さまは、今年5月に肺がんとわかったそうです。錠剤の抗がん剤を服用されていて、がんが小さくなってきました。ご本人も「治る」と前向きな気持ちでいらっしゃるそうです。食欲もあるとのことで、お母さまのような姿勢はとても大切です。
 ゆっくり休んだ後、店の前でマスターとも記念撮影をして、また3人で歩きました。

 今日の宿は、留寿都村のホテルロムルス。ポニーやヤギが迎えてくれる、ロッジのようなホテルです。女将の桝谷(ますや)美紀子さんは東京都渋谷区の出身。ご主人の希望で、15年ほど前に移住されたそうです。
「家庭料理のようなものです」と謙遜されていた夕食は、牛ステーキ、しめさば、タラバガニなどほとんど地元(カニはオホーツク海に面した紋別市ですが)の食材ばかり。なかでも、サラダの野菜は、無農薬の自家製です。ニンジン、ブロッコリー、レタス……いかにも健康に育った感じの濃厚な野菜は、これまた自家製の和風ドレッシングとよく合いました。



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