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がん患者・家族の新型コロナウイルス・アンケート第2弾 ~がんサバイバー・クラブに寄せられた36人の声~

掲載日:2020年6月12日 11時10分

 がんサバイバー・クラブでは、6月2日~10日、アンケート「コロナウイルスに関するあなたの心配事を教えてください」を実施しました。3月に行った同じタイトルのアンケートの第2弾です。今回は、がんサバイバー・クラブが運営するSNSコミュニティー「サバイバーネット」の会員のみなさんにお送りして、36人の方からご回答をいただきました。緊急事態宣言解除後のさまざまな課題が浮かび上がっています。


 5月25日、遅れていた首都圏と北海道を含めて、全国で緊急事態宣言が解除となりました。経済活動も徐々に戻ってきているようです。

 そんな中で、がん経験者のみなさんは、どのように対処されているのか? またどんな課題を抱えているのか? 今回のアンケートでは、そんなことを多角的にクローズアップできれば、と考えました。

 具体的な質問では、がん種や治療の状況、年齢などの基本的な事柄のほか、自由回答でお聞きしたポイントが2つあります。

①コロナウイルスによってがん治療や生活にどのような影響が出ましたか? または今も出ていますか?
②緊急事態宣言解除となりましたが、今現在のコロナウイルスに関連するあなたの心配ごと、困りごとを教えてください。

 それぞれについて、主な声をご紹介します。

治療の延期、仕事が減った

 まずは①から。
 何らかの形で治療への影響が出ていると答えた方が目立ちます。
「CT、胃内視鏡、大腸内視鏡の検査が延期になった」(40代女性、胃がん、経過観察中)などのように検査が延期になった方が5人、「電話診察になった」(50代女性、乳がん、治療中)方が2人。

 なかには、「通院日数や診療科を減らした」(30代女性、乳がん、治療中)、「高速バスで感染することが怖いので、定期検診を近隣の総合病院に変更した」(50代女性、乳がん、経過観察中)といったケースもありました。

 家計への影響も出ています。「仕事が減った」(40代男性、上咽頭がん、経過観察中)、「家庭教師をしている施設が出入り禁止になった」(70代男性、肝がん・舌がん、治療中)、「東京で治療を受けたいが、県外移動の自粛などを考えると、就労はあきらめるしかない」(40代女性、MDS、経過観察中)などです。

 生活面では、やはり、外出を控える方が目立ちます。買い物の回数や時間を減らしたり、マンションの郵便受けに行くのも夜中にしたり。中には「子供が感染を恐れて登校できない」、「緊急入院した母のお見舞いに行けない」という悩みを書かれた方もいます。

 そして、気持ちの問題です。
 通院や感染が怖いという声はもちろんのこと、運動不足を気にかけたり、自分が加害者になってしまうかもしれないと考えたり。

「友達と会って話をしたいが、気兼ねしてしまう」(50代女性、直腸がん、経過観察中)、「患者会の活動が中止になり、同じ病気の友達と会う機会がなくなった」(60代女性、乳がん、経過観察中)という回答からは、人と人との触れ合いが十分にできないもどかしさが伝わってきます。

 また、「体調を崩すたびに覚悟を決めました」(50代男性、慢性骨髄性白血病、治療中)という回答は、気持ちを平穏に保つ難しさを感じさせます。

「解除=自粛しなくていい」ではないのに……

 続いて、②を見ていきましょう。
 緊急事態宣言解除による変化に戸惑う声がたくさん、寄せられました。

「一気に病院の出入りが多くなった。第2波が来そうで怖い」(50代女性、肺がん、治療中)
「緊急事態宣言解除=自粛しなくていいと勘違いする人がいるのではないかと心配」(40代女性、胃がん、経過観察中)
「スーパーなど密になる場面がさらに増えている」(30代女性、乳がん、治療中)

「若い人のマスク率が低くなってしまい外出が怖い」(50代女性、卵巣がん、経過観察中)
「電車の混雑が増したが、座ると密着・密接になるので、空間が広いところを探して移動している」(50代男性、悪性リンパ腫、経過観察中)

「交通機関に乗りたくないので、ピアサポートで出かけるときにどうしたらよいのか」(60代男性、膀胱がん、経過観察中)
 などです。

 一方で、暑さやホルモン治療によるホットフラッシュの影響などで、「マスクをするのがつらい」という訴えも届いています。

 ①でもみられましたが、やはり、街中や院内での感染は怖いものです。「感染したら重症化しますか?」というご質問もあれば、「一人暮らしなので、感染したら、どうやって医療機関に行けばいいのか?」(50代女性、乳がん・大腸がん、治療中)という不安もあります。

早く安心してリアルに会えるように

 解除といっても、以前の状況に戻ったわけではありません。
「院内で患者会を開くのは難しい」(50代女性、急性リンパ性白血病、経過観察中)、「人と会えず、メンタルが弱くなってきた。自分にイライラしてしまう」(50代女性、直腸がん、経過観察中)などの側面も見逃せません。

「オンライングループピアサポートをしています。(コロナが収束して)早く安心してリアルに会えることを願っています」(50代男性、慢性骨髄性白血病、治療中)
 という言葉が、多くの人に共通する思いなのでしょう。

 なお、今回いただいた心配事やご質問の一部には、日本対がん協会のホームぺージに掲載中の緊急シリーズ:がん患者さんのための新型コロナウイルス対策で、専門医がお答えしているものもあります。ご参考になさってください。

 このシリーズは今後も、さらに内容を充実させていきます。「自宅で簡単にできる運動不足解消法の動画を紹介してほしい」(40代男性、悪性リンパ腫、経過観察中)という声もいただきました。新しいコンテンツのひとつとして検討させていただきます。

 また、がん相談ホットライン(03-3541-7830)では、看護師らが予約なしの電話相談を毎日、匿名で承っております。
 みなさんが心身ともに安定されることと、新型コロナウイルスがこのまま収束することを祈念しております。ご協力いただいた方には、心よりお礼を申し上げます。


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