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元MDアンダーソンがんセンター
上野美和のテキサス便り
第9回 クリスマスの贈り物

掲載日:2020年12月17日 17時30分

 今年はいつもと違うホリデーシーズン(11月第4木曜日の感謝祭からクリスマスごろまで)の始まりとなりました。

 感謝祭は、大勢の人が州をまたがって移動し、家族や親戚で集まって食事を楽しむものですが、自粛を要請されていました。新型コロナウイルスのワクチン接種が始まったとはいえ、クリスマスも同じような雰囲気で迎えることになりそうです。
 日本でも、「GO TOトラベル」の全国的な停止も決まるなど、お正月の風景が一変しそうですね。

 そんな中で、MDアンダーソンがんセンターが感謝祭前日の11月25日に載せた、ホリデーシーズンの過ごし方に関する2つの記事から、日本のみなさんにも参考になりそうな項目をご紹介します。

上野美和さんがクリスマスには必ずつくるイチゴのケーキ。


 レシピの交換で、満たされる

 最初の記事は、「今年のホリデーシーズンにがん患者とサバイバーを支援する11の方法」です。サブタイトル的に、「小さな行為が大きな違いを生み出せる」と書かれています。
 記事で語るのは、感染症および感染症対策の専門家であるロイ・ケマリー(Roy Chemaly)医師です。

 https://www.mdanderson.org/cancerwise/how-to-support-cancer-patients-and-survivors-during-the-holidays-despite-the-coronavirus-covid-19-pandemic.h00-159386679.html

 ケマリー医師は最初にこう話します。
「(がんサバイバーのような)免疫不全の患者にとって、家族以外の人との接触を制限することが最も安全なので、このホリデーシーズンはとても寂しい時期のように感じるかもしれません」

 そこで、こうした方たちに向けて、愛情を示して、ホリデーシーズンを明るくするのに役立ちそうな11の支援を挙げています。「マスクを着用してください」など、日本の読者にお伝えするまでもない項目もあるので、5つ、選びました(すべてご覧になりたい方はリンクからどうぞ)。

1. ホリデーグリーティングを録音・録画する
 大切な人に何度でも見てもらえるように特別なメッセージや、数人の友人や家族が参加して季節の歌を歌う姿などを録音・録画する。

2. おやつを届ける
 アメリカでは、パンやケーキなどを焼くことは長い間、休日の伝統でした。できあがったパンやケーキは、個別に包装して、家族、友人、同僚の家の玄関先に置きます。ケマリー医師は「別々に包装することで、手が食品に触れないようにできます」と言います。

キャセロール。冬には温まる。

3. レシピの交換
 もしあなたの友達が、毎年おばあちゃんのインゲン豆のキャセロール(=ココット、肉と野菜をコトコト煮込んだ料理)を、いとこのクリスマスクッキーを、楽しみにしているのであれば、レシピの交換がお勧めです。誰もが安全に願いを満たせます。
 そして、休日の集まりをバーチャルな食事会などで体験することもできます。

4. ホリデーカードを郵送する
 1年の最後の数週間は忙しく、例年なら、ホリデーカードは「やることリスト」から削除されているかもしれません。でも、今年は伝統を復活させ、友人や家族に愛を送りましょう。個別に送られてくる挨拶は、感染リスクなしに、大切な人の心を温めます。

5. ホリデーシーズンの音楽リストを作成
 ホリデーシーズンの音楽を聴いて、この時期の装飾を楽しみましょう。家族のお気に入りの曲でプレイリストを作成し、大切な人たちと共有すれば、特別なサウンドトラックになります。

 これらの提案の主なメッセージは「伝統の維持や復活」です。デジタル化が進み、忙しい現代で、つい後回しにしているものの価値を見直す機会にもなりそうです。

 MDアンダーソンがあり、私の住むヒューストンは南部の保守的な街だからかもしれませんが、一軒家に住んでいた頃、ホリデーシーズンだけでなく何かイベントがあると、ご近所からパウンドケーキなどをいただいたりしました。

 レシピの共有では、美味しい手作りのものを大切な人と分かち合う喜びを思い出せそうです。ホリデーシーズンのカードも、時間をかけて手書きで仕上げて、1枚1枚宛名を書くと、その時に相手の顔を思い浮かべたりしますよね。


 大人の塗り絵で癒やされる 

 次に、もう一つの記事を紹介します。
 MDアンダーソンのウェルネスチームからの、生活を楽にして喜びをもたらすと思われる提案です。タイトルは「新型コロナウイルス流行の期間に贈る15の健康的な贈り物」。ここから6つ、ご紹介します(すべてご覧になりたい方はリンクからどうぞ)。

 https://www.mdanderson.org/cancerwise/15-healthy-holiday-gifts-to-make-life-easier-and-bring-joy-during-the-coronavirus-covid-19-pandemic.h00-159386679.html 

1.ハーブ園を始めるための種、ハーブ、ポット、土
 ガーデニングは癒やしの効果があり、素晴らしい運動にもなります。ガーデニングスターターキットや大きめのギフトに、手袋と道具も少し加えると良いかもしれません。ベランダや室内ガーデニングに使えるものもあります。

2.地元の農場の配達サービスからの果物または野菜バスケット
 野菜、果物、全粒穀物、ナッツ、種子を豊富に含む植物主体の食事は、免疫系を高めます。友人や愛する人たちが健康的な食事を続けられるように、おいしい食べ物や季節の食べ物を選んで、届けましょう。

3.自宅でできるエクササイズ関連グッズ
 新型コロナウイルスの影響で、運動量が減ったり、身体のリズムが崩れたりしている人はたくさんいます。

 レジスタンスバンド、フォームローラー、ヨガマットなどは、自宅での運動やストレッチに有効です(日本でも手に入ります)。

 日本の家庭には大きいかもしれませんが、ホームウェイトのセットを活用すれば筋力アップします。腕時計のように手首に巻くフィットネストラッカーは目標設定と運動への動機付けに役が立ちます。

4.日焼け止め(サンスクリーン)
 太陽の紫外線は1年中存在しています。冬でも侮れません。日焼け止めは、友人、特に屋外で活動する時間の長い人の肌を守る完璧な贈り物かもしれません。

5.大人の塗り絵
 芸術的なワークは、リラックスしくつろぐためのシンプルな方法です。

6.瞑想アプリ
 瞑想アプリやオンライン瞑想プログラムも、ストレスを減少させ、健康的な生活をサポートして、免疫系を高めます。


 愛と幸せの魔法のカード 

上野家のクリスマスツリー。右は、上野美和さんお気に入りのオーナメント。

 この写真は我が家のクリスマスツリーです。
 アメリカでの最近の流行は、丸いボールのようなオーナメント(装飾品。キャラクターなどの象徴物を用いたものを指すことが多い)と、リボンを使ったツリーです。

 我が家のツリーは、オーソドックスな飾り方です。飾りながら、これはどこでどんな気持ちで購入したのかな、などと思い出を蘇らせることも、飾る楽しみです。

 時間はかかりますが、それでも時間をかけて飾ることで、1年の最後にその思いを楽しむことにしています。家族で眺めながら、思い出を語り合うのも私の楽しみになっています。
 こんな時だからこそ、特にこういう時間が大切なのかもしれませんね。

 みなさんのホリデーシーズンと新年が、愛と平和と幸せの魔法のような瞬間でいっぱいになりますように祈っています。

 Best wishes for the Happy Holiday season and New Year be filled with many magical moments of love, peace and happiness.

 最後におまけです。


 この写真はMDアンダーソンへ寄付すると、送ることができるホリデーグリーティングのeカードです。次のメッセージとともに、私から誰にでも送ることができます。これもまた、ひとつの贈り物でしょう。

【この寄付は、患者さんと家族に大きな希望を与える患者プログラム、革新的な研究、優れた教育とがん予防の取り組みを支援するものです。
 寄付金の提供者の思いやりと寛大さは、MDアンダーソンの職員が最先端のがん治療法を絶え間なく探し求めることを可能にし、刺激を与えてくれます】


MDアンダーソンへ寄付すると送れるeカードと一緒に、ロゴも付いてくる。

これまでの、元MDアンダーソンがんセンター 上野美和のテキサス便りはこちらよりご覧いただけます

上野美和(うえの・みわ)
1964年、和歌山県生まれ。大阪薬科大学を卒業後、薬剤師の資格を取得。1991年、結婚を機に渡米。出産後、MDアンダーソンがんセンターでのボランティアを経てリサーチナース、データマネージャーを務める。2002年にメディエゾンLLC(合同会社)を立ち上げる。米国でセカンドオピニオンや医療、医療従事者への医療研修を受けたい人をサポートしている。

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