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クリコ流ふわふわ介護ごはん
第9回 毎日の嚥下体操でずっとおいしい毎日を

掲載日:2022年7月15日 9時40分

 こんにちは。クリコです。

 夫は口腔がんの手術後、食べる・しゃべる機能に障害が残りましたが、懸命の口腔リハビリで少しずつ機能が回復していきました。
 リハビリは首や肩のストレッチから始まります。首や肩になんの関係あるの?と思いましたが、歯をカチカチと噛み合わせてみてください。首から肩にかけての筋肉が動いているのがわかりますよね。口の周り以外に首、肩などの筋肉がスムーズに動いて、食べる動きをサポートしています。
 今回は嚥下体操の方法をご紹介します。誤嚥防止にもなりますので、最近むせやすくなったという方もぜひお試しください。


「噛む・飲み込む」を助ける口周りの筋肉を鍛える

 食事前に嚥下体操をすることで、食べる動きを助ける口周り、首、肩の筋肉の緊張を解いたり、鍛えることができます。誤嚥の防止にもつながりますので、毎食前に行いましょう。
 下の図をご覧ください。肩、首、口、頬、舌の順にゆっくりとした運動と発音の練習をします。


(出典元 リハツバメhttps://zaitaku-st.com/)

 ひとつひとつの動作を詳しく確認していきましょう。まず椅子に深く座り、両足を揃え背筋を伸ばして姿勢を整えます。

  • ①深呼吸
     鼻から吸って、口からゆっくり吐く(5回)
     嚥下体操を始める前に、気持ちや筋肉をリラックスさせるために行います。
  • ②肩の運動
     ・肩を上に引き上げて下げる(5回)
     ・前から後ろへゆっくり大きく回す(5回)
     ・後ろから前へゆっくり大きく回す(5回)
  • ③首の運動
     ・首を右に大きく回す(3回)
     ・首を左に大きく回す(3回)
     嚥下に関わる筋肉の多くは首回りに集中しているので、よくほぐしておきます。
  • ④くちの運動
     口を大きく開いて閉じる(10回)
     口周りの筋肉がほぐれます。
  • ⑤くちの運動2
     唇を「いー」と横に強く引き、「うー」とすぼめて前に突き出す (10回)
  • ⑥頬の運動
     頰をいっぱいに膨らませ、思いきりへこませる(10回)
     しっかり噛むため、そして食べこぼしや鼻へ食べ物が流れ込むのを防ぐために行います。
  • ⑦舌の運動
    ・舌を前に出してもどす(10回)
    ・舌を上唇の上につける(10回)
    ・舌を出して唇の右端につけ、左端につける(5回)
     食べたり、しゃべったりするために欠かせない舌を十分動かし鍛えます。
  • ⑧発音練習
     パパパパ、タタタタ、カカカカ、ララララと大きな声ではっきり言う(3回)
     「パ」「タ」「カ」「ラ」は、それぞれ発音する時に使う筋肉、それが作用する
     ところが異なるため、口腔機能の衰えを改善する体操に取り入れられています。

  • 早口言葉で楽しくトレーニング

     嚥下体操のほかに口腔を鍛えるトレーニングとして、早口言葉があります。遊び感覚で楽しみながらできます。ご家族と一緒にやると盛り上がりますよ。
     いくつかご紹介します。

    ●おもしろ早口言葉

    ●連続早口言葉

     同じ言葉を5回連続で繰り返します。

    楽しみながら毎日コツコツ続けることが大切

     腹筋などのトレーニングも日々の反復運動で少しずつ筋力がついていきます。舌や唇、その周りの筋力も、毎日のトレーニングを続けてこそ効果が出てくるものです。
     楽しみながら続けられるよう、ご家族一緒にやってみるのもいいかもしれません。
     私は夫と競いながら、うまくできないと大笑いし楽しんで続けることができました。ちなみに、早口言葉「きゃりーぴゃみぴゃみ~」を完璧に言える夫は、毎回ドヤ顔していました。
     ぜひ、毎日の習慣にしてみてください。

    ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

     今回ご紹介するレシピは、ほたての貝柱にはんぺんなどを混ぜた「ほたてすり身」を使ったほたてのソテーです。しっとり柔らかい食感と濃厚な旨味をお楽しみいただけます。

    ほたてすり身の作り方

    【材料 出来上がり 約90g 4個分】

    材料名 分量
    1 ほたて(刺身用) 50g
    2 はんぺん 25g
    3 5g
    4 マヨネーズ 4g
    5 3.5g

    【作り方】

    1. 麩はミルなどでパウダー状に粉砕する。
    2. はんぺんは2cm角に切り、熱湯で2分茹でる。キッチンペーパーに取り、水気を切り冷ます。
       *茹でることで余分な塩分が抜け、適度な水分を含みすり身がなめらかに仕上がる。
    3. ほたてを細かく刻み、麩以外の材料とともにフードプロセッサーにかけ、なめらかになるまですりつぶす。最後に麩を入れて攪拌する。
       *麩を最初に入れると生地が重たくなりフードプロセッサーが回らない。
    4. スケールに皿を乗せ、ゼロ表示にする。1個22gを計量しヘラで形を整える。
    5. ラップをふんわりかけ500wの電子レンジで2個ずつ約30秒加熱し、そのまま冷ます。すぐ使わないときはチャック付きの保存袋に入れ空気を抜き、冷凍保存する。

    ほたてすり身のソテー・フレッシュトマトソース

    【材料 1人分】

    材料名 分量
    1 ほたてすり身 約90g
    2 フルーツトマト 30g
    3 ひとつまみ
    4 こしょう 少々
    5 小麦粉 適量
    6 オリーブ油 大さじ1
    7 チャービルの葉 適宜

    【作り方】

    1. ほたてすり身でほたて形を4個作る。2個ずつを600wの電子レンジで30秒加熱し、そのまま冷ます。冷凍保存してある場合は室温に戻す。
    2. トマトのとがった側に浅く十字の切り込みを入れる。熱湯に約10秒くぐらせ冷水にとり、皮をむく。ヨコ半分に切り、ティスプーンで種を取り除き1cm角に切る。塩・こしょう、オリーブ油を混ぜる。
    3. 1の片面に浅く格子状の切り込みを入れ、小麦粉を薄くはたく。フライパンにオリーブ油(分量外)を入れ中火にかけ、格子目を下にして入れる。両面を約1分ずつソテーし、焼き色をつける。
    4. 3を皿に盛り2をかける。好みでチャービルの葉を添える。

    クリコ 料理研究家・介護食アドバイザー 本名は保森千枝(やすもりちえ)
    自身の介護経験から、加熱しても固くならない手作りの肉・魚介素材を考案。柔らかく、見た目に食欲のわく肉・魚介料理のレシピを多数開発。野菜ピュレを活用した野菜料理は、主食からデザートまでレパートリも豊富。
    食べる人だけでなく作る人も一緒に楽しめる、そんな家庭の食卓作りをモットーとしている。

    【Webサイト】
    「やわらかい・飲み込み安い クリコ流ふわふわ希望ごはん」
    https://curiko-kaigo-gohan.com/

    【主な著書】
    「希望のごはん」(日経 BP社)
    「噛む力が弱った人のおいしい長生きごはん」(講談社)

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