また転けた、、、、、、さぁ、起き上がるぞ!
2012年治療が終了し、再発なく5年以上、過ごせていた。しかし、6年目、再発が見つかった。
「なんで、今!」という気持ちと、なんとも言えない、どんよりした気分でいっぱいになった。
ある時、妻にこう話した。
「なんで、俺は、何度も試練を与えられるんだろう?」と、
そして、妻は言う。
「試練を乗り越えられる人に、試練が与えられるんだよ」と、
試練を乗り越える力。また、立ち上がる力。
それを、私が本当に備えているのは疑わしいが、妻の言葉が私には大きな力となった。
しかし、6年ぶりの抗がん剤治療は、やはりつらい。
「6年前の治療の時はこんなに辛かっただろうか」過去の記憶をたどる。
しかし、過ぎ去った経験の辛さは、もう忘れている。
そう、乗り越えてしまえば、その辛さは、過去となり忘れてしまうのだろう。
そして、こんなことを思い出した。6年前、私の気力を支えたのは、
「普通の暮らしに戻ること」
「夢中になれることを取り戻すこと」
であった。
朝、希望に満ちて起きる。
一日、一生懸命に仕事する、
そして、夜、ゆっくりと休むこと。
こんな、当たり前の生活を、再び取り戻したい。
こんな希望を胸に「七転び八起き」である。
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